人間が創りだした計算式では計れない.神秘的な奥深さが昆虫飼育の魅力。

わたしとクワガタ物語 私とクワガタ物語

月夜野きのこ園では、昆虫飼育で感じる喜びや出会った物語を皆様と共有したいという想いから『私とくわがた物語』というコーナーで飼育の魅力を発信していきたいと思います。第1回は弊社の代表金子崇範の物語。夏休みの想い出からはじまり、クワガタ事業の立ち上げ、飼育に関する想いなどをご紹介させて頂きます。

はじまりは夏休みの朝の想い出

私が初めてクワガタに夢中になったのは、小学校の3年生ころだったと思います。夏休みの朝、阪神タイガースの野球帽をかぶり首にラジオ体操カードをぶら下げて弟や近所の友達と秘密の山へ出かけたのをよく覚えています。

その当時は、卵を産ませるとか幼虫を育てるといった、いわゆるブリードという発想はまるでなく、夏休みに採ってきたクワガタ・カブトを飼育ケースに入れスイカ、キュウリなどを餌にして飼い、戦いをさせたりしてそれで終りといった感じでした。蛹や卵は図鑑の中でした見たことがなく、現物が見れるなんて思ってもいませんでした。

 

所詮きのこ屋の餌、大きくなるわけがない。

それから時は流れて今から15年前、月夜野きのこ園に入社が決まり私はホームページ作成の担当となり、そこで初めてオオクワガタの飼育という物に出会いました。当時はオオクワガタ専用の菌糸ブロックや菌糸ビンが当社にはなかったのですが、ブリーダーのお客様からの要望でエリンギ栽培用の菌糸ブロックや、ひらたけ栽培用の菌糸ブロックをオオクワガタ飼育に使うと言う事で販売させて頂いていました。

最初はキノコとクワガタの接点が良く解らなく戸惑いましたが、その後色々と勉強させて頂いて専門誌「KUWATA」に恐れ多くも幼虫飼育と菌糸の熟度についての記事を書かせて頂いた事もありました。  また当時は、菌糸ブロックの平均価格が二千円ぐらいしていたのですが、当社は生産工場から直接お客様に送れるメリットをいかして約4分の1の価格(現在の標準的な価格)で販売を開始しました。(ちなみに最初は完全受注生産でご注文頂いてから約2ヶ月後のお届けでした。)当時の4分の1の価格はインパクトがあった様で同業者の方々から叩かれ、

「所詮きのこ屋の餌」「大きくならない」

などの言葉が私の所に届きした。

失敗を記録することの大切さ

確かに実績は少ないが、本当に良い状態で菌糸を届けられるのはきのこ屋しかいない、まして世の中にあるクワガタ用菌糸はきのこ屋が作ってるのだ。と奮起しました。しかしながら本当に実績がすくない・・自社で飼育して実績を作るのもいいが、説得力に欠けると思い、当社のユーザーの皆さんから飼育実績を募集させて頂いて、どんな商品でどんな使い方、飼育期間などの情報を共有したらどうだろうと考えました。

そのコーナーは現在も続く飼育レポートDB・産卵レポートDBです。

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特に産卵DBでは、産卵に失敗した事例も掲載してあります。これは当社が元々キノコという生き物を扱う会社だからかも知れませんが、失敗したデータというものは本当に大事な財産になります。これもユーザー皆さんと共有したいと考えています。キノコの栽培も菌床を使いますが使い方、気候条件によって結果が変わってきます。その事も含め共有したいという思いがあります。

以前、飼育に関してお客様から「アルゴリズム」という言葉を使う方がいらして非常に違和感を感じた事を思い出します。少なくとも今現在、生き物は人間が創りだしたコンピュータ計算式の中に無いと思います。だからこそ神秘的で魅力的な形、色、また完全変態というおよそ創造出来ない生き方をしているのではないでしょうか?なんだかまとまらない話になってしまいまいたが、これにて失礼致します。

 

わたしとクワガタ物語クワガタ事業部は「クワガタの飼育?ホームページ?」という時代を経て、全くの0から日々改良を重ね、飼育DB&産卵DBなどを立ち上げ皆様のご協力、応援のもとに多数の飼育実積(2014年現在、約3000レポート)を積み重ねることができました。月夜野きのこ園のクワガタ事業はクワカブファンの皆様とともに作り上げてきたという歴史がございます。当社にとってお客様はお客様以上の「昆虫飼育を愛する仲間」であり、皆様には心から感謝しております。

 

これからも感謝の気持ちを忘れず、皆様のご声援におこたえできるよう努めてまいりたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。

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