ついに第8回月夜野ジオラマ杯の優秀作品が決定しました。
皆様からさまざまな作品をご投稿いただき無事に幕を閉じることができました!
この場を借りて投稿者の方に心より御礼申し上げます。ありがとうございました
第8回月夜野ジオラマ杯優秀作品
ご投稿いただいたジオラマをクワガタ業界で活躍されております方々に審査して頂きまして入賞作品が決定いたしました。
グランプリや健闘賞の作品以外にも素晴らしい作品がございますので、
ぜひ他のジオラマ作品も見て下さいませ。
健闘賞『昆虫界の黒い三連星ここにあり!!』TAKAHIRO さん
作品ストーリー
もし昆虫界にファーストガンダム(機動戦士ガンダム)の世界があったらという妄想で作成しました。
根っからのガンダム好きが真っ黒なオオクワガタ3匹(3体)を目の当たりにすれば……まず思い浮かぶのは、作中でジオン公国軍に所属していたガイア、オルテガ、マッシュの3人によるモビルスーツ (MS) パイロットチーム(部隊名:黒い三連星)です。その黒い三連星が搭乗するMSドムがオオクワガタだったらという大妄想作です。
作中では地球連邦軍のMS、ガンダムをジェットストリームアタックという三位一体の戦法で翻弄するのですが、そのジェットストリームアタックを今にも仕掛ける場面をイメージしてみました。
審査員:Taeさん・むし社飯島さんからのコメント
ガンダムに視点を当てる発想が面白いなと思いました。羽根を綺麗に広げる作業など大変だと思うのですが、綺麗に広げてありなおかつクワガタのボディだけでなくシールを羽根にも貼り付ける作業を想像するだけで大変だったのではないかと思います。細かな工夫が要所要所に見えて素晴らしいなと感じました。
アニメのシーンを回想させる、ユーモアあふれる作品だと思います。光沢を出すため、4回もコートを作業をされるなど作品としての細部のこだわりが素晴らしいです。
健闘賞『カブトムシのけっこんパーティー』i-REX さん
作品ストーリー
ぼくが、はじめてたまごから育てたカブトムシ達でつくったジオラマです。
昨年の夏、とまりに行った茨城のホテルでカブトムシをもらい、オス1匹、メス2匹を家で育てました。秋になって、マットにたくさんのたまごをみつけたときは、「来年の夏にはカブトムシがいっぱいになって…オス同士のケンカのシーンがたくさん見られて、楽しいだろうなぁ…」と、ワクワクしました。
でも、じっさいに育ててみると、カブトムシ達は、ケンカもするけど、だいたいはケースの中で平和に、なかよくくらしていました。
オスもメスも同じ場所(とくにカドのところ)にあつまっていることがよくあって、それが、パーティーをひらいているようにみえました。
たくさん羽化したカブトムシですが、じゅみょうがみじかいものもいます。そこで、そのパーティーのようすを、ジオラマでつくることにしました。オスとメスがとなり同士で蛹室をつくって、ほぼ同時に羽化したのが印象的だったので、テーマは結婚式にしました。
ジオラマをつくるのははじめてで、YouTubeや月夜野のWEBページなどをみてつくりました。カブトムシの羽根をひろげた標本はむずかしそうだなぁと思っていたけど、1つできたら、またつくりたいと思うようになって、オスだけでなく、メスもつくりました。
小学校で、たくさんの友だちがよろこんでみてくれたので、このコンテストにも応募することにしました。写真をとることが、つくるのとはまたちがったむずかしさがありました。
審査員:三森さん・塩倉さんからのコメント
一目で幸せそうな空間に心が暖まる作品。ストーリーも健気なカブトムシにキュンキュンされられ、報われて良かったねと感情移入してしまった。沢山の料理があるにも関わらず樹液をむさぼりついてる♂に本能を隠せない微笑ましさが最高だった。
ある意味、こういう自然とはかけ離れたテーマを設定しての作品作りは、自然界の姿を純粋に再現するより難しいと思います。そこに挑んだチャレンジ精神には感心しました。また、実際に自分自身がブリードしたカブトムシを使用して作ったというのも素敵だと思います。
準優勝『スマトラの夢』ムシカ さん
作品ストーリー
紀行文テイストで世界観を表現してみました。
○世界中でコロナが流行する以前の事。
友人のミスでラコダールツヤクワガタを手に入れ損ねた私達は、これを言い訳にして現地スマトラ島に採集しに来る事がやっと叶った。
人生で初めての国外での現地採集は、刺激的で目紛しく、あっという間に時間は過ぎていった。と共に、ラコダール以外の昆虫を沢山目にする事ができた私達はそれなりには満足し始めていた…。
最終日の夜、なんとなく寝付けない私は友人を起こさないようコソっと宿を出た。宿の裏手すぐにジャングルがあり、整備なぞされていない為、灯りを持って出た。灯りを持って出た訳はそれだけではない。満足したと思っていたが未練がくすぶっていた。
こっそりとジャングルの入り口から奥を照らすと、生命感溢れる茂みが揺れていた。
その奥の奥、そのまた奥を見たい。夜の青々とした木々の中をゆっくりと歩き始めて少し、暗がりに橙色が見えた。湿度の高い空気を切り分け、慎重にその方角へ灯りを向けたその先、鮮やかな上翅のラコダールがいた。これを見に来たのだと私は思った。
審査員からのコメント
スマトラ島まで行かれ、ラコダールツヤクワガタの生体を現地で観察した状況を細部を少しでもリアルに再現したい作者の思いが強く伝わってきます。作品を撮影した写真にもこだわりが感じられ、今にも動き出しそうな躍動感あふれる作品だと思いました。
写真を見た瞬間、自然界で求めたクワガタを見つけたときを思い出した。それほどまでに生きてると錯覚するジオラマ。土台として使用している食虫植物や光の当て方もクワガタに合わせて考えてているのだろうなと思う徹底された自然界に近づけるクオリティに唸ってしまった。
クワガタの姿に注目すると、作者が、より自然な姿を表現するため、クワガタの細かな部分まで配慮して、ジオラマ作りに取り組んだことがよくわかります。光や周りの環境のセッティングも上手く、一見生体が張り付いているように見えるほど、まとまっていると思います。
優勝『カブクワ界の王者対決!』もこ さん
作品ストーリー
十数年前、カブクワブームを引き起こしたと言っても過言ではない某ゲームの最強のカブトムシ(ヘラクレスオオカブト)とクワガタムシ(ギラファノコギリクワガタ)の夢の対決をジオラマ標本にて再現してみました。
生息地が違うため本来は出会うことのない二頭ですが、私含め当時熱中していた虫好きの方にはきっとこの対決の熱さが伝わると思います。
審査員からのコメント
自然界では絶対に起こりえない対決ですが、是非見てみたい夢の対決をまるで現実のことのように再現した力作です。とにかく、標本のセッティングが上手く、ヘラクレスもギラファも、どう見ても本当に生きている様にしか見えず、その技術には驚くばかりです。背景やライティングにも作者のこだわりが見て取れます。
素晴らしい作品だと思います。
自然界では決して相まみえぬことのない両雄の夢の対決!
シーラケースを使いコンパクトでありながら迫力ある作品に仕上がっていると思います。
フセツが欠けたりボディが欠けてしまってる中でも欠けてる部分が見えないように工夫をされて標本を作っているということでほんとにどこが欠けてるのか分からないほど綺麗に仕上げていて素晴らしいと思いました。クワガタ、カブトムシに対するリスペクトや愛情を感じます!角度を付けた木にヘラクレスとギラファを並べることで自然界そのもののリアルな対決が想像できます。ヘラクレスとギラファの夢の対決という視点もジオラマだからこそ表現できる世界観でワクワクしました!
昨年に続いてのシーラケースを使った作品だが、今回は横から見た景色になっていて窮屈に見えるはずの作りだが、背景を作ることにより奥行きの狭さを完璧にカバー。シーラケースの使い方を更に広げる発想が今後もワクワクされられた。
さまざまなジオラマ作品をご投稿いただき、ありがとうございました。入賞した皆様には賞品を送らせて頂きます。
最後に今回ご参加頂いた皆様、審査員の皆様には、重ねて厚く御礼申し上げます。