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やらない理由はない!二回目の産卵

六、七月の記事は産卵セットの実験データについて書いた。小ケースに菌糸を詰めた「産卵セット」は交尾済みのメスを入れるだけで産卵させることができる優れものだ。第三弾は一回産卵させたメスを二個目のケースに移した場合にどうなるかである。今回の実験は上手く行き過ぎたが、クワカブ研究所のアーカイブデータを添えて二回目の産卵についてまとめたい。

六月二二日は一個目の産卵セットに入れて四週後にメスを取り出し二個目へ移した日だった。それから九週後の八月二四日に幼虫割出を実行した。結果は一回目の幼虫数より二回目のほうが多いという結果となった。表を見ていただくと、ペア3と4は二回目で少なかった幼虫頭数を挽回することができた。また、ペア2は一、二回目の総幼虫数が二十九頭と平均を遥かに超える結果となった。

二回目の産卵が一回目を超えることは、時々起きることだ。しかし、過去五年のデータをみると、一回目で総頭数の約六割がとれる。過去五年のデータは年三四〇ペア程度から算出された結果なので統計学的に信頼性があると言える。一ケースあたり頭数を計算すると、二回目の産卵は一回目に比べ約二割減の頭数になるが、数を稼ぎたい場合は頭数が十分に確保できる可能性があるためやるべきだろう。

今回の実験は二回目の幼虫数が一回目より多いという結果になった。上手く行き過ぎた感は否めないが起きうることだ。クワカブ研究所の記事では度々「生物は確率論である」と言い続けてきた。だから、逆に減る場合があることも忘れてはならない。

二回目の産卵も注意点は一個目と同様に環境に注意をはらうことだ。室温は二十五度以下でも生まれるが、爆産を目指すなら二十六~二十八度を推奨する。メスは数週滞在するのでエサを十分に与える。後は薄暗い静かな場所に置き、ほっとくことである。(吉虫)

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