今、思うこと

ブリードルーム

新型コロナは身体への脅威だけでなく、心理的な影響もあり、詩など詠みたくもなる。
  国自粛を促し人出なし
  桜人に関せず春に咲く
  時流れ新緑にも涙する
  病は宇宙の理のままに
思いだけ淀み沈殿する

クワカブ研究所の仕事は、常に生物の神秘に驚き、翻弄される。ウィルスは生物か無生物かという百年の議論はさておき、日々送られる最新情報に、生命の不思議に思いを馳せている。今は治療薬やワクチンの開発が期待されているが、そもそも個体として生存できるか試されている気がする。

世の中は流れが肝心だと思う。我々はこのウィルスと共存して生き抜く術として、自粛や社会的距離を推奨されている。当然、今迄できた何かはできなく悶々とするだろう。経済的な打撃は想像を絶するだろう。生物は何億年もの間、環境に順応できたものが命をつなげたのだから、今は流れに乗り、新しい場所へ向かうしかない。

森羅万象は波のように動く。最新科学に触れると、世界の姿は学校で習った以上に「あいまい」であることを知る。我々が新型コロナに対応する術は、波の様に変わる様相をあるがままに見つめ、個々の情報に一喜一憂しないことだろう。個として、社会として生き抜く術さえ身に付ければ、あとは各々がやるべきことに集中するだけだろう。

今年のクワカブ研究所は、オオクワガタの幼虫増産、外国産カブトムシの量産に挑む。東京マンション実験は、オオクワガタのフセツ、肢の欠け、アゴの形状、ディンプルが遺伝するか検証を行う。やるべき事のダムは満水状態なので放流を開始しよう。(吉虫)

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