四苦八苦からの脱出ノウハウ

ブリードルーム

今年の漢字は「税」。二三年は税の話が多かったと思う。クワカブ研究所は「苦」にする。前半まで前途明るく意気揚々だったが、後半は仏教用語の四苦八苦がぴったりの多重問題に悩まされた。心機一転!二三年の除夜の鐘前を待たずして対策の花火を連発すれば、暗闇の中に道は少しずつ浮かびあがるだろう。

問題は生きる上で、また仕事をする上で必ず起きる。持つべきは多重問題を解決する知恵だ。まずは事前に「解決する(できる)」と決めること!別言葉ではコミットメントという。英語では「崖から飛び降りる」と表現される。まずは、えい!と飛び込むことだ。

次は分析だ。方法はブリードの場合も生産の基本が活用できる。まずは5Mだ。五つのMはマン(人)、マシン(設備機材)、マテリアル(材料)、メソッド(手法)、メジャメント(計測)。一つの生産活動は5つに分解でき、欠損してはならぬ結びつきを持つ。思う事は書き出し、5つに分類、漏れなく重複なく(MECE)事象を並べ体系的に把握する。

次はゴール設定だ。着地点は実現すれば「これで問題解決」という域に設定する。道は高い峠の向こうの世界へ続き、そこを目的とする。ポイントはできる方法を後で考えること。この時点で無理とか不可能とは考えない。

方法が固まれば、次はチェックである。ポイントはQ(品質)、C(コスト)、D(納期又は出力)のバランスが取れているかだ。生産活動はバランスを欠くと持続可能性を失うだけでなく、新たな問題の引き鉄となる。

実行は愚直に辛抱強く、且つ客観的な視点を持ち続ければ、少しずつ結果に結びつく。集団で行う場合はビジョンを共有する工程が不可欠だ。共感は人数のX倍の力となる。我流の訳だが、コミットメントは「志」と「姿勢」と言える。正しく向き合えば、道は半ばに到達したと同じであり、理想の目的地に辿り着く日も想定より近くなるだろう。(吉虫)

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