有力母系の誕生か?

ブリードルーム

3月10日は、群馬県にある日本で2、4、8番目に古い石碑の公開日だった。これらは上野三碑と呼ばれ、紀元681年から726年までに造られた。一つの石碑に、当時は夫婦別姓、母系重視だったことが刻まれている。ブリードルームは立ち上げ時に、オオクワガタの母系研究を掲げたことを思い出した。

2018年に産まれた幼虫は、環境管理のカイゼンにより3月にも関らず、羽化が本格化している。この時期としては珍しく80ミリへサイズアップしたオオクワガタが割り出された。サイズ上位5頭の血統を分析すると、4頭は同一母系から生まれていた。昨年、有力な父系【1458系】が浮上したが、今年は有力母系の誕生があるかもしれない。

競馬はメアーラインという母系を重視した考え方がある。競走馬の血統史はおよそ300年あり、いく種もの名牝系が誕生している。日本の牝系は薔薇一族やスカーレット一族など、宝塚歌劇団ばりにネーミングされた呼び名もある。スカーレット一族の牝馬スカーレットブーケは、GI5勝の牡馬や、GI4勝、3着以下なしという牝馬を産んでいる。

2019年の注目はメスの種虫【1619系】である。この系統はブリード品質をクリアしたメス13頭がペアリングされ、これから196頭が羽化待ちである。サイズアップの要因は、産地不明の母父【698系】か、大型血統を親に持つ母母【962系】か分からない。サイズアップ要因解明は、もう少し先そうだが、有力母系誕生への期待値は膨らむばかりだ。(吉虫)

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