一つの成果は新たな負荷を生む。幼虫がたくさん生まれた事は、来年の作業量を増化させる。幼虫数の増加数はブリードルームの規模だと、千数を超えるレベルになる。今迄の方法ではこなせない!ゼロベースで考え直さなければならない。
まるでパズルだ。課題は限られたスペースと人員で滞りなく進めることだ。過去のデータによると、ブリードルームの羽化ピークは8、9、10月になる。来年の後半は羽化割出、幼虫割出、菌糸ビン交換を平行して進めることになる。
世の中は無常である。特に生き物は昨年と同じということがない。激しい変動は難儀であり、問題に目をつむりたくなる。しかし、スタッフ全員は、この難題に知恵で出し合いながら進むしかない。
みなかみ町はこれから雪の降る季節を迎える。難題に向かう我々には覚悟が求められる。雪の下で白菜が甘くなるように、我々は積み重なる難題の下で、もがき苦しみ、知恵を絞り出すしかない。冬の間に頭から煙が出るくらい悩めば、難問という雪は解けてしまうだろう。(吉虫)