月夜野きのこ園ブリードルームでは、月夜野きのこ園での昆虫の飼育や産卵などについてを発信していきたいと思います。第21回は凶と出るか吉とでるかについてです。
季節の変化
関東の水瓶と言われる群馬県の八つのダムが、六月十四日時点で過去最低の貯水率三十七%になっている。原因は、①冬期の積雪が少なく、②雪解けが早く、③六月に雨が少ないことにある。今年は季節の変化だけでなく、虫の成長もどこか違うように感じる。
東京のマンションでブリードしているオオクワガタが、親のサイズに比べ小さく産まれてきている。写真の手前が子、奥が父だ。例年なら、もう一本菌糸ビンを交換するところで、そのまま蛹化してしまった。三月以降の気温が、蛹化スイッチをオンにしたのかもしれない。
みなかみ町で温度管理をして育てているオオクワガタの場合は、昨年に比べ一カ月早いタイミングの割出し作業になっている。冬期は低温で管理して四月に二十五度の部屋に戻していくのだが、暖冬と早い雪解けが、影響しているのかもしれない。
梅雨に水源で雨が少なければ、関東地方で取水制限が続くのであろう異常な状態である。
ブリードへの影響
当然、今年のブリードにも、何らかの影響が出るだろう。吉と出るか凶とでるか分からないが、ブリーダー魂を絶やさず、ペアリングを続けている。(吉虫)