月夜野きのこ園ブリードルームでは、月夜野きのこ園での昆虫の飼育や産卵などについてを発信していきたいと思います。第37回は「初血統表!」についてです。
念願の血統表作成
競馬ファンとしてサラブレッドの様な血統表をオオクワガタで作りたかった。見栄えを整えるのに最低でも三世代は必要だった。結果的に五年半の年月を要した。
第三世代の割出しはまだ途中だが、焦れ込んで(※)早々と集計に手を付けた。ブリードルームでサイズ記録が更新されたからだった。五十五ミリから七十五ミリの種虫から始めたブリードも、やっと八十ミリ手前のオスが産まれるようになった。
オス・メスのサイズ上位のみだが、夢にまで見た血統表ができた。基本的に選抜方式を採用して、サイズ順でペアリングしてきた。恣意的な組み合わせはほんの一握りだった。五年半のべ千八百六十九ペアの結果が出た。
組み合わせの妙
ニックス(相性の良い配合の組み合わせ)で最大サイズが産まれた。第一世代で同じ生産者から、同じロットで仕入れた種虫を、同じ時期にペアリングしていた。この系統がオス・メスともに第二世代の中でサイズ上位だったため、第三世代でも同じ組み合わせが複数できた。
ちなみに第二世代最大のオスからサイズアップした個体はまだ羽化していない。また、第一世代最大のオスは、次世代以降でサイズアップはしなかった。必ずしも最大が最大を次世代に引き継ぐ訳ではなかった。むしろ意外性のある組合せがサイズアップにつながった。
結論付けにはサンプル数が少く時間を要する。しかも、第三世代の割出はまだ半分を終わったところだ。焦れ込み過ぎたようだ。まだ、記録更新はあるかもしれないので、落ち着いて歩みたい。(吉虫)
(※)焦れ込む【いれこむ】=競馬用語、レース前に極度に興奮し、落ち着かない様子。(JRAホームページより)