終の棲家!?

ブリードルーム

月夜野きのこ園ブリードルームでは、月夜野きのこ園での昆虫の飼育や産卵などについてを発信していきたいと思います。第9回は終の棲家についてです。

ブリードの課題

越冬ができるオオクワガタは長寿で知られている。三年以上生きる個体も少なくない。メスは卵を産むと亡くなる個体が多いが、オスは適切に冬眠させると結構長生きする。オオクワガタのブリードには終の棲家という課題がある。
一般的に羽化後一年以内の個体を選んで交尾をさせるだろう。若さをブリードの基準とするならば、三年目の夏に交尾という彼らの仕事はない。稀に良い個体だからと次の夏もブリードさせるかもしれない。しかし、四年目の夏まで使うブリーダーは少ないだろう。

愛情を持って育てる

第9回ブリードルーム画像

大量のブリードをする者にとって長寿は愛着を超え大きな負荷になりかねない。冬眠期間を除き亡くなるまでの間ずっとエサ交換が続く。絞めることも放虫することもモラルに反するのでできない。交尾に一度でも使用された虫の行先は余りない。
ブリードルームに終の棲家を作ることは避けられない。全てが五体満足のまま年を取る訳ではない。フセツや肢が取れたりする個体もある。自分の老後と重ねて愛情を持って面倒を見ることは当然と感じられるようになった。

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