必見!産卵セット観察~後編

ブリードルーム

前回までのあらすじは、お客様から「メスがすぐもぐるが大丈夫か?」という声が届き、産卵セット五ケースにオオクワガタのオスとメスを入れ行動を観察した。結果は大部分のメスが交尾後二日以内にもぐった。今回は産卵、孵化の結果とクワカブ研究所的産卵セットの使い方について書きたい。

【幼虫割出(五ケース)】
 結果は平均六・四頭、最高一六頭、最低一頭、合計三二頭(図参照)

【ふりかえり】
・大部分のペアは交尾を一日以内で済ました。
・メスは産卵準備ができるともぐる。
(メスはもぐらないと産卵しない!)
・オスは三日程度で取り出しても問題ない。
(保険をかけても一週間程度で十分だろう)
生物に絶対はない。生物は確率論で考えなければならない。ブリードは確率的に上手く行く方法を選ぶと良い。上手く行かないことは事例として原因の推定、仮説の構築を行い、次に活かすことを考える。

【異常の発見と対策】
・メスが二週間たってももぐらない
 👇オスを変えて交尾させてみる
・オス(メス)がアゴで相手を挟んでしまう。
 👇殺し合いもあるのでペアは解消する。
・カビが生えた👇蔓延前にカビを切り取る。

【クワカブ研究所のやり方】~参考までに~
 研究所は多頭数を扱うため工数と成果のバランスが取れる方法を採用している
・ペアリングは別のケースで行う。(一週間)
・産卵セットはメスのみを入れる。(四週間)
・幼虫割出は十週目に行う。
・さらに十週おいて残りの幼虫を取り出す。
・メスは産卵セットを変え複数回産卵させる。
・幼虫数0のメスは別のオスと再交尾させる。

【今後の記事~後日談】
今回の実験は継続させ二ケース目の幼虫数など産卵セット情報を発信する。(吉虫)

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