初夏二〇一七、羽化二〇一七

マガジン-201707-1-P1020262 ブリードルーム

月夜野きのこ園ブリードルームでは、月夜野きのこ園での昆虫の飼育や産卵などについてを発信していきたいと思います。第33回は「初夏二〇一七、羽化二〇一七」についてです。

初夏の訪れ

新緑深く、風そよぐ季節にみなかみ町も入った。平地に比べ遅い田植えも終わり、稲がすくすくと伸びている。この頃になるとペアリングも終盤を迎える。昨年も初夏は来たが全く同じではない。

オオクワガタの羽化サイクル

森羅万象のサイクルは、季節という軸で進む。生物のサイクルはそれぞれで違う。生物の種のみ切り取っても、品種によってまた違う。我々のクワガタムシ、カブトムシもまた同様である。

同じオオクワガタでも、飼育方法によってサイクルが変わる。これまで数カ所で飼育を行ったが、羽化の時期がなぜかずれる。例えば、無制御の環境では六月までに羽化は終わるが、環境制御下では、七~十月と部屋によってピークがズレる。部屋の違いだけが、理由なのであろうか。

今期は、夜と昼の寒暖差があるハウスで、三令幼虫以降の育成を行っている。冬は五度以下にならない程度に、緩やかな制御はした。羽化時期は、第一にハウスという新しい環境が鍵になる。さらに、年毎に違う初夏の気候が、二〇一七年の羽化タイミングを支配している。(吉虫)

 
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