ブリードルーム

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村伝説、村の噂の真実~オオクワブリード

人は社会を作ると噂や都市伝説が自然発生する。社会は二人以上でも成立する。クワカブ研究所は小さな村社会だが、真偽不明な事柄がまことしやかに語られる。まさに都市伝説ならぬ村の伝説、人を惑わす噂話だ。村伝説や村の噂はデータと仮説・検証からはっきり...
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走馬灯のように

光陰矢の如し、少年老い易く学成り難し!?もう十三年目か、ブリードの仕事に関わって。正直なところあっという間だった。時がたっても変わらず、前のみを向いて取り組んでいる。しかし、過去、全部を振り返ることも尊く、多くの気付きを与えてくれる。過去の...
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考える原点

書籍『わかりあえないことから』はセンセーショナルで本質を付いたタイトルだと思う。作者は平田オリザという劇作家・演出家であり、大学でコミュニケーションを教えている。日本の教育、社会は「わかりあえる」を前提にしているが正しいのだろうか。この本は...
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レクイエム(鎮魂歌)

「死体と一緒の部屋で寝ています…。いや、哺乳類でないです!クワカブですけど…。」日本人も昔は死が近くにある生活だったが、今や生と死が分離してしまった。そういう意味で生死一体の生活は世の本質と寄り添っている。クワカブのブリードは「生まれる」よ...
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V字回復~オオクワの血の入れ替え

「諸行無常」という言葉は日本人にとって一般的な言葉だ。全ての現象や存在は常に変化する、又は永遠はない。ブリードは満足度の高い血統が作れても、いつか何らかの不具合で崩れてしまう。必要なことは血の入れ替えという選択肢だ。過去四年は天国から地獄へ...
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オオクワガタ×カワラ~引き続き実験

今回は過酷な実験をした。きっかけは二年前のカワラ菌糸ビンでの失敗だった。実験はカワラ菌糸ビンに幼虫を入れ、半年以上経過させ、中を確認することだ。ポイントは室温が高くならない一八~二〇℃に設定することだ。この温度帯は最近の実験から、菌糸の成長...
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V字回復~オオクワガタの血の組み合わせ

V字回復は有能感が出る言葉だ。それは外から見た時の話しで、渦中の現場は頭を必死に使い、忍耐と冷静な判断が求められる。V字回復の実現条件は道筋が見えていることだ。クワカブ研究所はこの四年間、奇形や死亡率に苦しみ、脱却すべくV字回復の真最中だ。...
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「ツメ開かない」の子供も

「痛い!」ブリーダーの九割はカブトやクワガタのツメが肌に食い込み、しがみつかれる経験をしているだろう。健康な個体ならば多少の痛みも許容できる。大量ブリードの悩みは奇形、翅異常、フセツや肢の欠けなどの異常だ。実験結果は問題の多くが蛹室で発生し...
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エントロピーとブリード【後編】

実はこの三年間、現場である問題と格闘していた。クワカブ研究所はデータの蓄積と分析を主眼にしていた。死亡データの入力は生存期間を知る上で重要なデータのひとつだ。ところが、このデータは死亡した虫を「乱雑」にしてしまったため崩壊した。ブリード管理...
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エントロピーとブリード【前編】

エントロピーは日本語で「乱雑さ」と表現される。エントロピーは熱力学から始まり統計力学に進化して、情報理論、哲学、社会科学で応用されている。応用分野は情報理論をもとに発展している。今回はブリードを熱力学と情報理論のエントロピーで考える。ポイン...
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